ippo さん
はじめまして。
ブログ記事を参考にしていただきありがとうございます。
まず人の好みは千差万別です。私とippoさんの好みが違うのは当然です。
自分の意見など書かず無味乾燥で情報のみのブログが良いのかもしれませんが、
私はお金を頂いているわけではないので、好き勝手に意見を書いています。
なるべく不快にならないように書いているつもりですが、自分の好みというのは
他人と相容れない部分があるので難しいですね。・・・というわけで私が気を悪くする
ことはありません。こちらこそ失礼しました。
では私の考えを書きます。
日本でつくられる高級品って高級な材料を使ったモノか、技巧を凝らした(と思わせる)モノ
だと思うのです。例えば日本の高級自動車って、やたら造形の細かいキラキラとしたグリル、
ありとあらゆる縁に付けられるメッキモール、ド派手なオーナメント・・・など、
足し算のデザインなんですよ。ディテール(細部)だけやたらと凝っています。
私はそれよりシルエット(基本形状)が美しいモノに惹かれます。貼り付けられた装飾には
あまり興味がありません。モノの構成は最小限であるほど純粋で研ぎ澄まされます。
好き嫌いかは置いておいて、GSダイバーズと同価格であるサブマリーナは、実にシンプル
だと思いませんか。ずっと基本デザインを変えてないこともありますが、ケース・ラグや
ステンレスベルトにしても構成要素が最小限なんですよ。これこそ道具のあるべき姿
だと思うのです。
対してGSダイバーは、やたらと多面化され部品が分割されていますけど、これって高級感の
演出でしかありません。ザラツ研磨技術を見せつけたいのかもしれません。目を細めて
それらの装飾をなくした姿を想像しても野暮ったい形です。これがグランドセイコーの
美学というのなら、私はセイコーに失望します。機械式時計全盛期に存在したセイコーデザイン
をもう一度思い出して欲しい。
ファーストから続く、正統派セイコーダイバーズ。現在の後継モデルはボーイです。
これらのダイバーズは低価格なのでコストの制約があります。もちろんダイバーズの規格
基準を満たす必要もありますから、道具として純度が高い。無駄な装飾はほとんどありません。
セカンド・サード・ボーイどれもケースの形状が美しい。普段見ることがない横からの
姿もキレイなんですよ。
好き嫌いに正解はありません。日光東照宮って日本の装飾美術の究極だと思います。
絢爛豪華ですが私は美しいとは思わない。でも日本人は細部まで技巧を凝らしたモノに
価値を感じてきたのです。日本の高級品は刻み込まれたDNAに正直なのかもしれません。
長文乱文失礼しました。
なんとなく考えが伝われば幸いです。